まるでアジアンリゾート!リノベで生まれ変わった真光寺ヴィレッジの別荘の使い方

五頭山の麓、阿賀野市畑江の丘陵にある別荘地「真光寺ヴィレッジ」。

こちらは1970年代に開発が始まった別荘地で、ヴィレッジ内には温泉の源泉があり各別荘で温泉に浸かれるのも特徴です。

新潟市内から車で1時間程度というアクセスの良さもあり、自然の中でゆっくり休日を過ごしたい都市生活者の人気を集め、現在では約460棟もの別荘が立っているそうです。

時代が移り変わり、開発初期の頃の別荘オーナーが高齢となり手放すケースも多く、定期的に中古物件が出てくるのだそうです。

築年数が20年30年以上経過している建物はリーズナブルな価格で売りに出されるケースがありますが、今回ご紹介する別荘は1979年に建てられた平屋で築年数は40年。

しかしながら、内外装ともに2019年春にリノベーションを終え、アジアンリゾート風に刷新。

窓から見える風景は美しい雑木林の緑一色で、非日常感を味わえる空間になっています。

さっそく詳しくご紹介しましょう。


豊かな雑木林に囲まれた別荘

真光寺ヴィレッジは、国道290号線を出湯温泉から新発田方面へと進み、釜飯の名店「五頭の山茂登」を過ぎてすぐの角を左に曲がって300m程進んだ場所にあります。

こちらが国道290号を曲がってすぐの風景。

正面に見える小高い丘が真光寺ヴィレッジです。

真光寺ヴィレッジの入口には管理事務所のログハウスが立っています。

広大な別荘地を快適に使えるように日々ヴィレッジ内を整備しているのがこの管理事務所のスタッフの方々。

草刈りや排水溝の清掃、除雪、道路の補修や倒木の撤去、別荘のリフォーム相談などさまざまなメンテナンスサービスを行っています。

ログハウスを過ぎると、雑木が生い茂る上り坂が現れます。

気持ちいい木漏れ日をつくっているのは桜の並木。春には満開の花が見られます。

ここをもう少し登って左を見ると、今回訪れた別荘が現れます。

6月中旬ということで、生い茂る緑に隠されていますが、秋~春に掛けては林の中に立つ姿が見られます。

もう少し近づいてみましょう。

傾斜地に立つ建物が見えました。

敷地は289坪ととても広いです。真光寺ヴィレッジの平均的な区画が100坪程度なので、その3倍近い広さがあります。

カメラを構えている場所ももちろん敷地内。桜をはじめさまざまな広葉樹が別荘を取り囲んでいます。


品のいいアジアンリゾートで、くつろぎの時間を愉しむ

では別荘の中に入ってみましょう。

横に回り込むと木の階段が現れますが、まずはここを登ってウッドデッキへと上がります。

デッキから見る室内がこちらです。

柱と梁が現わしになった31畳の大きなワンルームが広がっています。

奥に見える掃き出し窓がこの別荘の入口です。

奥から見返した景色がこちら。

見渡す限りの林を見渡すウッドデッキは深い庇で守られています。

晴れの日もいいですが、雨の日にここでイスに腰かけ、しっとりと濡れた木々を眺めながら温かいコーヒーを飲んで過ごすのも良さそうですね。

内部へと入ってみましょう。

17畳のLDKは杉の無垢フローリング。柔らかな足触りが心地よく、夏はさらりと、冬は温かい足触りが楽しめます。

奥のキッチン側から見た内観全景がこちらです。

17畳のLDKと1段上がった8畳の空間、6畳の和室がありますが、この段差は腰を掛けるのに丁度いい幅広のベンチにもなります。

アジアンリゾートを意識したインテリアでまとめられていますが、バリ島のウブドや、タイのチェンマイなどの落ち着いたリゾート地のヴィラのように見えてきます。

スポットライトの灯りもきれいですが、照明を消した時の、木々の葉っぱに反射した薄い緑色の光に包まれる雰囲気も素敵です。

別荘というと、男の隠れ家のようなイメージがありますが、この別荘は旅が好きな大人の女性が好みそうな空間です。

アロマの香りに包まれながら、オイルマッサージなどのトリートメントを受けたくなるような、品のいいリゾートのように見えないでしょうか?

中に入ると、五頭連峰から吹き下ろす東風、通称「だしの風」がウッドデッキ側から入り込み、西側の窓へと抜けていきました。

木々の香りを含んだ風がとても爽やかです。

6畳の和室は、夜は寝室として布団を敷いて使いますが、昼間は三角枕に寝そべりながらくつろぐのに最適な場所。

朝は日の出と共に少しずつ明るくなる風景を眺めながら、爽やかな目覚めになりそうです。

いつもよりも早起きをして、ウッドデッキで野鳥の声に耳を澄ませてみるのもいいかもしれませんね。

隣の8畳の空間はダークトーンのフローリング。

気の置けない仲間と集まってここでお茶をしたり、お酒を飲んで過ごしたり。時間が過ぎるのを忘れるくらいに、非日常感に浸れそうです。

リビングには涼しげなウォーターヒヤシンスのソファとテーブル。

テレビを置かずに、風に揺れる葉っぱのざわめきをBGMにぼーっと過ごしてみたり、読書にふけるのにも良さそうです。

次にキッチンを見てみましょう。

少し奥まった場所にあるキッチンは控えめな印象ながら、機能的なコの字型。

くつろいで過ごすゲストを眺めながら料理を作るのも良さそうですし、カウンター越しにゲストとおしゃべりをしながらお酒を片手に料理をするのも楽しそうです。

そして、この家の中でも特にこだわっている空間がこちらです。

3畳程の広めの浴室は、御影石と羽目板仕上げ。温泉旅館の貸切風呂のようです。しかも目の前に広がるのは鮮やかな緑。贅沢な時間が過ごせます。


車で5分圏内には、カフェや食堂、共同浴場も

別荘で過ごす時間もいいですが、車で5分圏内に素敵なスポットがいくつもあります。

車で3分も走れば「五頭の山茂登」があり、趣きある店内で名物の釜飯をいただけます。

人気ナンバーワンのメニューは「五目釜めし」1,182円(小鉢・味噌汁・香物付き)。

お焦げの付いた熱々の釜飯が食べられます。ちなみに、食べている間は蓋を閉めて温かさを保つのが最後まで美味しく食べるコツです。

そこから車で3分ほどの場所には、五頭山麓いこいの森があります。

渓流沿いのキャンプ場で、本格的なキャンプはもちろんバーベキューや川遊びが楽しめます。

再び国道に戻り車で3分程走ると、出湯温泉の華報寺に到着します。

このお寺の隣には共同浴場が併設されており、朝6時から入浴可能(大人200円、小学生以下100円)。

そこから歩いて3分ほどの場所には、2018年末にオープンした喫茶店「愛着珈琲出湯温泉喫茶室」が。

こちらは以前家具修復の仕事をしていた店主の石川彰さんが夫婦で始めたカフェ。家具修復の仕事をする以前は新潟市古町で砂場という喫茶店のオーナーをやっていた経歴を持ち、ネルドリップで淹れる味わい深いコーヒーが楽しめます。

古民家を修復した店内もまたいい雰囲気です。

ネルドリップで淹れた「愛着珈琲」は540円。

朝8時からオープンしています。

ゆったり過ごせる場所がいくつもある五頭山麓。

別荘から車で3分の場所にローソンもあるので、深夜でも食料や飲み物の買い出しができます。


今の時代における別荘の魅力とは?

ところで「別荘」という言葉は、どこか昭和の時代の贅沢品のようなイメージをまとっているような気がします。

最後の別荘ブームが、今から約30年程前、バブル全盛期の1990年頃だったのではないでしょうか。

時代が移り変わり、今では物を所有せず必要な時に借りて使う「シェアリングエコノミー」の考え方が広がってきており、別荘を所有するのは時代遅れと考える人もいるかもしれません。

しかしながら所有をすることのメリットは今でも確実にあります。

所有していれば、いつでも思い立った時に使えますし、誰にも気兼ねすることなく好きなだけそこに居られます。

逆に、旅館やホテルに泊まるための予約手続きというのは、わずかでもそれなりに面倒に感じるものですし、日本の多くの宿泊施設が設定している午前10時のチェックアウトは、ゆっくり過ごすには少し早すぎるように感じます。

それに、誰にも会いたくない時、旅館の温かいおもてなしは逆に煩わしく感じないでしょうか?

休日の朝にふとどこかへ出掛けようと思い立っても、その日泊まれる宿を探すのは大変ですし、いい宿ほど当日の予約は難しいものです。

そして、別荘はただ休日にゆっくりと滞在するためだけの場所ではなく、アイデア次第でもっと幅広い用途に使えます。

例えば、ビジネスミーティングをしたり、映画の上映会をしたり、ヨガ教室をしたり、サテライトオフィスとして使ったり…。

別荘があることで、新しい時間の過ごし方や、人との繋がりが生まれるかもしれません。そして、それが人生をより楽しいものにしてくれそうです。

また、シェアリングエコノミーが進化してきている今、Airbnb(エアビーアンドビー)やスペースマーケットなどのWEBサービスを利用して、使わない時に人に貸して収益を上げるのも難しいことではありません。

築40年が経過し、リノベーションを終えて再び新しい命が吹き込まれた別荘。

床面積は19.6坪、敷地面積は289坪。670万円というリーズナブルな価格で販売中です(2019年6月現在)。

坪単価2.3万円の土地にアジアンリゾート風の別荘が付いてくると考えると、コストパフォーマンスの高さが一層実感できます。

有限会社コーディネートが前オーナーから買い上げ、リノベーションをして直接販売をしているため、仲介手数料は0円。(※仲介の場合だと、建物価格670万円の住宅購入時には、税込28万円程度の手数料が掛かる)

豊かな自然に囲まれたアジアンリゾート風の空間で、令和の時代にあった新しい別荘の使い方を実践してみませんか?


写真・文/鈴木亮平

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